ウォルフスブルク(ドイツ)
2006年3月16日
フォルクスワーゲンの町として知られるウォルフスブルグに、未来の車社会をテーマとしたテーマパークのホスト・ホテルとして登場したのがこのホテル。IT設備を装備した近代ホテルである。だからといってスタッフの応対が機械的かというと、決してそんなことはない。リッツ・カールトンらしい細やかな対応でゲストを迎えてくれる。ホテルは半円形を描いて設計されている。部屋の「キー」は白い無地のプラスチックカード。何も印刷されていない。入口のセンサーにカードを当てるだけでロックが解除される。真夜中過ぎでもレストランには多くのゲストで賑わっている。すべてがフォルクスワーゲン社にビジネスで訪れたゲスト。家族連れの姿はほとんど見かけない。このホテルの特性が明快に分かる。フォルクスワーゲン社の迎賓館という趣である。部屋から外を見ると、運河の向こう側に巨大な四本の煙突が見える。フォルクスワーゲン社の火力発電所の煙突で、町のランドマークとなっている。すぐ側には今も車を生産する工場の建物が並んでいる。